母乳育児をしているママの中には乳腺炎やシコリなどのトラブルに悩まされている方もいらっしゃいますよね。
私は母乳が詰まりやすい体質だったようで何度も断乳を考えました。
複数の助産師さんから頂いたアドバイスや解決策をお伝えしますので、同じような悩みを抱えている方のお役に立てれば幸いです。
【授乳トラブル】どのような状態だったのか
- 1ヶ月健診以降、混合から完母になる
- 2ヶ月後半から乳腺炎や熱は出ずともほぼそれに近い症状(詰まり、白斑、張り、シコリなどによる痛み)を繰り返す
- 胸がパンパンに張って内側から破裂するほどの痛み、悪化し続けるばかりでいつ治るのか分からず不安で、育児を楽しめる状況ではない
- 生後2ヶ月後半~5ヶ月後半まで白斑・シコリ・張りによる痛み等のトラブルを繰り返し、大学病院母乳外来とオケタニ(桶谷)母乳育児相談室に通う日々が続く
多いときは週4日通うことも。おっぱいマッサージとタクシー代で月5万円以上の出費となる。(因みにおっぱいマッサージは保険適用外ですが医療費控除の対象) - 6ヶ月以降もたまに詰まることはあるものの、徐々に自己解決できるようになる
生後2ヶ月半ば~後半にかけて初めて胸のシコりと痛みに襲われました。
最初の原因は授乳時間が空いてしまったこと。左胸の外側が固くシコリがあると思っていたら、半日ほどでカチカチになり気づけば全体がパンパンに張って胸の形はボコボコになっていました。
赤ちゃんは嫌がって飲んでくれないし、腕を上げるのも激痛、シャワーを浴びるのも苦痛になるほどでした。
温めるのか冷やすのか、どちらが良いのかも分からずネットで検索してみるとどちらも書いてあり困ったことを覚えています。
一番つらかった事は赤ちゃんを抱っこできないことでした。目の前で泣いている我が子を抱っこしてあげたいのに痛くてできない、またそんな母親で申し訳ないとも思いました。
ちなみに夫の帰りは遅くほぼワンオペ状態でした。
【授乳トラブル】大学病院母乳外来の助産師さんの話
私は里帰り出産をせず自宅近くの大学病院で出産していましたので、まずはそこの母乳外来にお世話になりました。
- 食べ物は関係ないため神経質にならなくて良い
香辛料をたくさん使ったカレーなどは赤ちゃんが嫌がる場合もあるため控えた方が良いかも。 - 甘いものやジャンクフードが直接詰まる原因になる訳ではなく、疲れや体調不良と結びついて結果的にトラブルになる
クリスマスや年末年始直後に受診者が増えるが、これもご馳走を食べる事が直接の原因というよりも生活リズムが乱れたり疲れて余計に食べ過ぎたりするから。 - 水分をきちんととり血流を良くする、温かい飲み物を飲む
- 肩回りを中心にのストレッチをする
- ストレスを溜めない、リラックスする
- 詰まりやシコリで痛いときは何もせず(温めたり冷やしたり自分で搾乳したりしない)、とにかく赤ちゃんに飲んでもらう
(あまりにも詰まりを繰り返すので、後日搾乳方法を教わる。別記事に記したいと思います。) - 痛み止めは飲んでOK
出産退院時に処方してもらった授乳中でも飲んで大丈夫なものが余っていたのでこちらを飲んでいました - 体質による所が大きい。何をしても詰まらない人は詰まらない(←う、羨ましい)
私のおっぱいは乳腺が細くたくさん通っていて赤ちゃんにとっては良いおっぱいだそうです。授乳姿勢もチェックしてもらい、詰まる原因は基本的には体質だと言われました。
もうこんな痛い思いはしたくないとできる限りの事をして、関係ないだろうけど食べ物にも気を付けました。
しかし週に一回以上のペースでシコりと張りができて痛むことを繰り返しました。
母乳外来の助産師さんには赤ちゃんをあやしながら施術して頂いたりととても良くして頂いたのですが、予約枠が少ないことと土日が休みであったため近隣のオケタニ母乳育児相談室に変更しました。
【授乳トラブル】オケタニ(桶谷)母乳育児相談室の助産師さんの話
こちらは桶谷式の研修所も兼ねている所で、研修生の方が赤ちゃんの面倒を見て下さりとても有難かったです。複数の助産師さんのマッサージを受けました。
- 脂質は控えること
食事に関する考え方など母乳育児に関する内容が記載された桶谷式の冊子を渡される。(助産師さんによって食べ物は関係ないとういう方もいた) - 牛蒡種(ごほうし)が効く人もいる
(実践しました。別記事で紹介します) - 授乳間隔はできれば4時間以上空けない
- ハイカロリーなものは控える
(母乳の出が悪い方にはハイカロリー摂取を勧めていた) - 睡眠不足やストレスに気を付ける
- 初産の人は詰まりやすい傾向がある
(長年使ってなかった乳腺であるためとのこと、私は30代後半の初産でした) - 母乳の勢いが良く赤ちゃんが浅吸いになっている為、授乳前に前絞りをすること
(やり方は別途記事にしたいと思います) - 真冬や真夏日、季節の変わり目、イベント付近にトラブルが多い
- 定期的に胸に残っている母乳を空にする必要がある
(出した分だけ作られる。これは私には合っていなかったのかもしれません。マッサージ後に張ってしまうこともあった)
- シコリができて痛いときは冷やすのか、温めるのか
分泌を押さえるため冷やすと効果的な場合と、反対に温めた方がつまりが取れるケースもあるため判断は難しいとのことでした。
太い乳腺によく白斑ができていたのですが、30分近くかけて取って下さいました。
張りや爪は使っていませんが、こすり合わせたり広げたりしているので激痛でした。
桶谷でもやはり体質が一番の原因であると言われました。
【授乳トラブル】自治体の助産師さんの話(ご年配の方でした)
- 自分で解決する術を身に着ける
言われた時は「んな無茶苦茶な~」と思いましたが、白斑の処理など自己解決できると、いつ来るかわからないトラブルに怯える気持ちが少し楽になりました - シャワーを浴びながらゆっくりとマッサージ(=搾乳)する
- シコリができていても漏れていれば大丈夫(完全には詰まっていない)
- おっぱいマッサージに頼りすぎてはいけない
定期確認など痛みがないのにマッサージをすると刺激になる。
※3ヶ月頃2週間ほどトラブルがない期間があり、この頃ふにゃふにゃの差し乳になっていたのですが、また暫くして溜まり乳の状態になりました。
度重なるトラブルとマッサージによる刺激も原因だったかも?しかし詰まった時にはマッサージに行くしかありません。
【授乳トラブル】主張訪問の助産師さんの話
少し割高ですが、交通費や外出する準備が必要ないため、出張型の助産師さんに依頼したこともありました。
- シコリができて痛い時はとにかく頻回授乳する
- 食事は基本関係ないが、人それぞれ関係している食材もある
こちらの助産師さんご自身も母乳育児中で、白米をたくさん食べると分泌過多になりがちでシコリになると言っていた。 - いろんな方向で吸わせる
しこりに赤ちゃんのあごが向くようにする。 - 毎日入浴時に胸のチェックと搾乳をする
溜まっているところがあれば、手で中心に向かって圧迫しながら搾乳すること。(搾乳方法は指を胸に少し沈ませてからつまむとのこと) - 白斑ができた時はクリームを多めに塗布してラップパックをする
柔らかくてから赤ちゃんに吸ってもらう。(この時依頼したマッサージでは白斑は残念ながらとれませんでした)
【授乳トラブル】様々なアドバイスと経験から導いた自分なりの対処法・解決策
- シコリや張りによる痛みを感じたら、鎮痛、抗炎症効果のある薬を飲む。(授乳直前の場合は、授乳で詰まりが抜けるかもしれないので飲まずに様子を見る)
出産退院時に病院から処方された痛み止め(授乳中でも大丈夫なもの)がたくさん余っていたのでこれを服用していました。
冬場は冷えで血流も悪くなっているので葛根湯を飲むこともありました。 - 就寝前はハイカロリーなものを接種しない。
ストレスでチョコレートひと箱と菓子パンetcを食べてすぐに就寝したことがありました。
夜中に目覚めた時には、服が今までにないほどびっしょり濡れていました。
両方ともパンパンに張っていて、漏れていたのは乳腺の多い片方(右側)だけで布団にまで染みていました。詰まっている訳ではないので、この時は数回の授乳で落ち着きました。 - 前絞りは差し乳になって落ち着いたら不要。
乳頭を深くくわえさせても、赤ちゃんが自分であごを引いてしまい浅吸いになっていました。これに関しては母乳の出る勢いが良すぎる事が原因で、前絞りをする事で改善しました。その後差し乳になってトラブルが減ってくると、何となく前絞りしなくても大丈夫かも?という時期がきました。この感覚を信じてOKでした。 - トラブル以外はおっぱいマッサージに行かない
大学病院の母乳外来ではトラブルがない場合はほとんど乳頭に触ることはありませんでした。
オケタニでは溜まっている母乳を定期的に出し切って新たに作られるようするため、がっつりマッサージされていました。
それが原因かは分かりませんが、マッサージに行ったその日にパンパンに張ってしまい夜な夜な格闘する羽目になったことが何度かありました。
そしてトラブル以外はマッサージに行かないことに決めました。次に行ったときに気まずいかな~なんて考えますが、帰省してたとか体調不良だったとか言ってごまかそうと思いました笑。相手もいろんな人を診ているからか、全く気にも留めていないようでした。 - 授乳姿勢は変えない
いろいろな姿勢で飲ませるとのアドバイスもあり、詰まった時にいろいろな姿勢で飲ませていたのですが、詰まりが抜ける時はいつも横抱きでした。
あれこれ姿勢を変えるのも大変なのでもともと多かった横抱きのみにすることにしました。
太い乳腺の白斑がフットボール抱きで取れたことがありましたので、同じ場所に白斑ができた時は少し取り入れました。
詰まってない方のおっぱいも忘れずに飲ませます。8対2とか7対3くらいの比率です。 - 抱っこ紐はあまり使わない。
抱っこ紐の肩紐が胸に当たって痛いと感じることが多く、また刺激と肩こりの原因になるため使用は控えました。トラブルが減った6ヶ月以降は毎日1時間以上は使用していますが、問題ありません。 - 白斑の対処法
白斑ができたらシャワーと温かい飲み物で体全体を温めて、消毒した針で白斑を指す。内側からじわっと漏れ出てきて通りを作った状態でラッチオンを意識して(乳頭に対して口が真正面を向くように垂直にあてる)赤ちゃんに吸ってもらう。(白斑自体を針やピンセットで取ろうとしていましたがなかな難しくやり過ぎると血が出たりして悪化しそうでしたので怖くて止めました)通りができてから赤ちゃんに吸ってもらうと取れる事が多かったです。 - 抱っこは入浴などの最低限にして、痛くない方の胸に赤ちゃんの重心を寄せる。
【授乳トラブル】助産師さんによるマッサージに行く目安・基準
- 赤ちゃんに吸ってもらえない時
詰まり過ぎている張って大きくなり、泣いて飲まない - 乳頭から少しも漏れておらず(=完全に詰まっている)、時間とともに痛みが悪化している
- 休診日前(休日・年末年始やお盆)、混雑しそうなイベント前
- 白斑はできても詰まっていなければ様子を見る(他の乳腺から出る場合もあるそうです)
私は白斑で詰まった時は半日で反対の胸の倍の大きさに膨れていました。
【授乳トラブル】最後にどうしても
胸のしこりや張りによる痛みはとても不快で、どんどん悪化して不安に襲われる恐怖は経験した人にしか分からないと思います。目の前の赤ちゃんを一生懸命にお世話していることに加え、いつ来るかわからない痛みの恐怖に怯えながら朝起きた時から1日の授乳時間を頭が勝手にスケジューリングするほど授乳の事で頭がいっぱいでした。
同じような悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、決して一人で抱え込まず、どうか周りを頼って下さい。また旦那様など周囲の方は、どんなサービスがあるのか調べたり、手配や準備を主体的に行ってあげて下さい。
また母子ともにリラックスさせて下さった助産師の皆様に心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
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